ワーグナーと北欧神話の関係

北欧神話はゲルマン民族の神話、と前節で書きましたが、正確に言うとゲルマン民族のなかでもノース人に伝わる民族伝承です。

ノース人、文字通り北方からやってきた人々を意味する言葉で、古代スカンジナビアに先住していた民族を表しており、厳密にはスウェーデン人と分けるそうですが、これは日本でも古代縄文人と弥生人を分類するくらい、あるいはそれ以上難しい話になるので割愛しましょう。

ここでは便宜上、ゲルマン民族の根底にある北欧神話、と定義します。

というのも、ゲルマン民族であるドイツにも北欧神話が色濃く残っているからです。

たとえばヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー。

楽劇王と別名を持つほどロマン派歌劇の頂点を極めた作曲家で、19世紀後半のローロッパ文化に多大な影響を及ぼしたドイツ人です。 続きを読む ワーグナーと北欧神話の関係

北欧神話!バイキングを生み出したゲルマン民族

北欧神話の話をするというのに、ちっとも神話が出てこないで、メシの話ばっかりしていると怒らず、もう少し前振りにおつきあいを。

ヨーロッパの人種を一括りにすることはアジア人種から見ると大変に難しいのですが(もちろんアジア人種もじつは細かく分かれているのはご承知の通り)、ここでは便宜上、大雑把に分けてしまいましょう。

ひとつはラテン系、ひとつはスラブ系、ひとつはゲルマン系で、帝国ホテルの支配人が出会ったスモーガスボードはデンマーク、つまりゲルマン系の伝統的な料理なのです。

このゲルマン系、現在のドイツ北部やデンマーク、スカンジナビア北部に居住していたインド・ヨーロッパ語族でのちにバイキングと呼ばれる海洋民族を生み出した種族も含まれているのです。

つまり、北欧神話の根源を持つ民族ですね。 続きを読む 北欧神話!バイキングを生み出したゲルマン民族

北欧神話!食べ放題がバイキングになった理由

ホテルの朝食から始まったバイキング料理という食べ放題の形式、それほど古くなく、1957年、当時の帝国ホテル支配人がデンマークに行った時にさかのぼります。

この時、スカンジナビア料理であるスモーガスボードに出会ったことにより、当時、パリで修行中だったその後の帝国ホテルの総料理長、村上信夫氏に提案したことから食べ放題形式の料理が生まれたといいます。

スモーガスボードの名前をそのまま使わなかったのは、その名称が日本人に取って馴染みがないこと、インパクトがないことが理由です。

当時、帝国ホテルの隣、日比谷や映画劇場で上映していた「バイキング」のワンシーンで、さまざまな料理を豪快に海賊たちが食べていることから、スモーガスボードのスタイルにバイキングとネーミングしました。 続きを読む 北欧神話!食べ放題がバイキングになった理由

北欧神話!日本のホテル朝食といえばバイキング

ワールドワイドに展開するホテルや日本のシティホテルの朝食といえば、バイキング形式が定番となっています。

前菜から主菜、パンもバターもジャムもあって、ソフトドリンクが並び、フルーツやデザートまで用意(日本ではこれにご飯や味噌汁、海苔や納豆まで加わります)、すべて食べ放題、というわけですね。

この食べ放題形式、ホテル側の都合で大量の人数を一度にこなすには最適の料理方法のため、最近ではバイキング料理とまで名前がつけられ、ファミリーレストランや焼肉店などにも見られるようになりました。

横浜の中華街に至っては、大規模店舗になるほど食べ放題形式となり人気を集めています。

横浜在住で中華街へ頻繁に足を運んでいた人は、さぞ嘆いていることでしょう。 続きを読む 北欧神話!日本のホテル朝食といえばバイキング

ギリシャ神話を系統化した「神統記」

ギリシャ神話が西洋において広く伝承されたのは紀元前800年末頃の吟遊詩人、ホメロスによる長編叙事詩「イーリアス」と「オデュッセイア」の影響が強いと言われています。

この2つの長編叙事詩は英雄と神々の物語ですが、これに先立って神々の系譜をまとめた記述があります。

それはヘシオドスが書いた「神統記」で、「イーリアス」や「オデュッセイア」の物語として散在していたギリシャ神話がヘシオドスの手によって初めて系統化されました。

とはいってもギリシャ神話は膨大で、ヘシオドスの書いた系統的叙事詩でも時系列や相関図には矛盾が生じています。

ギリシャ神話に興味を抱いた人は、とりあえず「神統記」、「イーリアス」と「オデュッセイア」を読んでみて、自分なりの解釈をすると、より面白くなることは間違いありません。 続きを読む ギリシャ神話を系統化した「神統記」

猫とツキと干支の性格

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