緊張を闘争に変えるのは練習量しかない

スポーツの試合の前に緊張することは悪いことではありません。それだけアドレナリンが分泌して試合に備えているという証なのですから。

経験値の高い選手(まれに経験値が少なくとも天賦の才を持つ選手もいますが)ほど、このアドレナリンの分泌を高揚として受け入れ、時には楽しむことさえしています。

闘争か逃走か、という二者択一のうち、逃走を自ら減少させ、闘争だけを研ぎ澄ませている選手ですね。

残念ながら、本能の一部である逃走を減少させる効果的で普遍的なマインドトレーニングは見つかっていません。

逃走を減少させることが上手な選手は各々、自分に合った方法、たとえば試合の前に興奮作用のある、あるいは逆にヒーリング効果のある音楽を1人で聞くとか、個室トイレに入って大声で叫ぶとか、試合がある日の朝は必ず靴下を右足から履くとか、時には他の人に理解できない方法を持っています。

ひとつ、共通点があるとしたら、それは練習量。

経験値が高く、アドレナリン分泌による高揚を楽しめる選手ほど勝ちたい欲求が強く、そのために効果的な練習を勝ちたい相手以上に積み重ねようとします。

効果的な練習を積み重ねることによって、もちろんそれは技術となって表れますが、それと同じくらい「これだけ練習したんだから相手に負けない、これだけ練習したのだからムダにはしたくない、これだけ練習したんだから逃げたくない」という闘争本能になって表れます。

練習は裏切らない、と言います。

練習を積み重ねたから勝てるというものではありませんが、勝つ選手は必ず、練習を積み重ねているものです。

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