怖いドーパミン分泌の減少

ドーパミン分泌とドーパミン受容体の互いが増強しあう関係は依存症を生み出すこともありますが、ほとんどの場合、その依存症は社会的に大きな影響を与えるものではなく、人格形成の一貫に過ぎない程度で、習慣とのボーダーラインも曖昧です。

快の感情がループしていると部屋の掃除がいつもの時間にできないと不快になるとか、毎日勉強しているから風邪を引いていても机に向かってしまうとか、毎日ゴルフの練習をしているから真冬の寒い日でも練習場に出かけるとか、そういう人、いっぱいいますよね?

これらはすべて依存症のうち。

そう考えると、誰でも依存症って持っているものなんですね。 続きを読む 怖いドーパミン分泌の減少

ドーパミン分泌が増える弊害

ドーパミン分泌が盛んになると大脳基底核や大脳皮質の活発化が起こり、神経回路のループに伴って情報量の蓄積が増えます。

では、ドーパミンが増えるほど脳は活発化するのか、という疑問が生じますね。

生物学的であれ社会的であれ、目的の欲求を達成すると快の感情が与えられ、ドーパミンが分泌します。

ドーパミンニューロン(神経細胞)の軸索先端にある突起から発射されたドーパミンはドーパミンニューロンが関与している脳の各部位にあるドーパミン受容体に付着することで情報が蓄積されます。

つまり、いくらドーパミンが分泌されてもドーパミン受容体の数が少なければドーパミンは無駄撃ちになってしまうわけですね。 続きを読む ドーパミン分泌が増える弊害

快の感情のループが学習能力を高める

ドーパミン分泌を利用した行動の効率化はスポーツや勉強、子供の教育だけではなく、さまざまな行動に応用できます。

たとえば専業主婦の家事にも十分、役立たせることができますね。

汚れた部屋の掃除、なかなか手をつけることができない人は時間を限定して、その時間内に掃除を完了したら自分にご褒美を与える(もちろん家計の許す範囲内で、ということですが)というのはどうでしょう。

このドーパミン、なかなか優しいところもあって物事を始める前に快の感情を再現してくれることもあります。

ただし、ご褒美を自分に与えることの想定は快の感情を再現するだけであって、実際の快の感情ではなく感情の記憶ですね。 続きを読む 快の感情のループが学習能力を高める

子供を叱る時は逃げ道を用意する

褒めて育てることがドーパミンによって効果的であることは分かりました。

しかし子供は社会的な善し悪しを経験上、理解しているわけではありません。

もちろん、大人だって社会的な善し悪しは理解できていませんが、それでも経験上、子供よりは理解していなければなりませんし、時には子供が社会的に悪いことをしたら叱らなければいけません。

そこで考えるのがアドレナリン効果。

子供は叱られると逃げ出したくなります。

アドレナリンによるflight、逃走部分ですね。 続きを読む 子供を叱る時は逃げ道を用意する

褒めて育てるの原理とは?

褒めて育てる。

この言葉もドーパミンとアドレナリンの仕組みを考えると説得力のある言葉と受け止められます。

子供の教育を考える時、この2つのことは絶対に外せません。

ちなみに幼少期の脳における前頭前野を含む前頭連合野はほとんどチンパンジーと同じで、この時期の神経回路ループでは愛情や怒りなど生物学的な感情を学んでいます。

この幼少期に親がたっぷり愛情を注ぐと、それが帯状回や扁桃体に情報として蓄積され、やがて前頭前野の思考によって他人にやさしい慈愛溢れる人になるということですね。 続きを読む 褒めて育てるの原理とは?

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