十干十二支の漢字に込められた意味

森羅万象を作り出す五元素は十干に意味付けを行うとより具体性を帯びてきます。

十干の名称は自然の摂理を表している言葉であり、また陰陽五行説に基づく意味を内包しています。

例えば甲(きのえ)は樹木の始まりであり、種子が甲冑を被っているかのような形で活動を始めようとしていることを表現、戊(つちのえ)は茂るに通じてまさに樹木、草花が咲き乱れる様を表し、辛(かのと)は新に通じて枯れた草花を一掃する意味があり、壬(みずのえ)はまた発芽する種子を「妊」むという意味を表現しています。

十二支にも同じように陰陽五行説における意味が漢字に表れています。

卯(う)は旧暦の2月、新暦の3月ですが、この文字は新芽が2つに分かれて地上に出る姿を表していると言われ、草木が地面を覆う状態を意味しています。 続きを読む 十干十二支の漢字に込められた意味

年の始まりが子の月でない理由

方向や時間を示す役割は十二支が持っていることを解説したので、以前、保留にしていたこと、なぜ旧暦の正月は子から始まらないのかを説明しましょう。

方角を見ても子は北、24時の位置にあり、陰陽思想からいっても始まりの場所ですが、旧暦の正月は子より2ヶ月後、寅から始まっています。

これも古く後漢時代まで遡らなければなりません。

まず毎月の1日は、北斗七星の柄の部分がどの方位を向いているかによって決めていました。

これを月建といいます。

星空の位置は地球の公転軌道で毎日変わり、1年で1周するので北斗七星の柄の方角を12分割し、ある時点を月建とすれば、その後は十干十二支の法則にしたがって暦を作れますが、どの月建を正月とするのか、それが問題でした。 続きを読む 年の始まりが子の月でない理由

午前と午後は十二支から生まれている言葉

十二支を使った方位は円グラフに子を頂点、つまり北にして右回りに書くと分かりやすいので、自分で書くか、あるいはネットで分かりやすい図表を見てくださいね。

円グラフにすると、これが方位だけでなく時計になることも分かると思います。

十二支をそれぞれ2分割にすることで24時間計になるわけですね。

そうするとちょうど12時、南の方向、真下に午が来ます。

勘の言い方、もうお分かりですね。この午を境に、それ以前を午前、それ以後を午後と呼ぶようになりました。

ちなみにA.M.とP.M.はラテン語の略で、それぞれante meridiemとpost meridiem、meridiamを英語に直すとmidday、つまり正午ですね。 続きを読む 午前と午後は十二支から生まれている言葉

五元素が最初に東西南北を決める

陰陽思想は陰と陽の二元的成り立ちを十干に用いています。

それが陰陽五行説。

木は樹木の成長・発育の様子を表現し、春の象徴となります。

火は光りをもたらす炎、また灼熱の性質を表現し、夏の象徴となります。

土は植物の芽が土の中にいることで万物の育成と保護を表現し、季節の変わり目の象徴となります。

金は土の中にある鉱物を意味し、金属の持つ堅固、冷徹を表現、秋を象徴します。

水は湧き出る泉こそ命の源であるという意味から胎内と霊性を表現、冬を象徴します。 続きを読む 五元素が最初に東西南北を決める

究極の二元論を持つ陰陽思想

十干十二支は神話の世界から十干が生まれ、十二支は天文学から生まれました。

これに大きな意味をつけたのが陰陽思想で、十干十二支は陰陽五行説を元にした干支となりました。

これらをもう少し理解するためには根底にある陰陽思想を知っておかなければなりません。

陰と陽、どちらが正でどちらが悪という善悪二元説ではなく、森羅万象を形成するためには両方の均衡がなければ成り立たないという思想が根本にあります。

男性は陽、女性は陰に分類されますが、どちらか一方、あるいは数が偏っていては子孫の反映は成り立ちません。 続きを読む 究極の二元論を持つ陰陽思想

猫とツキと干支の性格

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