不安や恐れを好むな

奇妙なことだが、ある人々は不安や怖れが好きなのである。ある女性は私にこう訴えた。

「私にはテレパシーの能力があって、それが恐ろしくてたまらないのです。なぜなら、私の悪い考えが、テレパシーで私の好きな人に伝ってしまって、その人が私を嫌いになってしまうのではないか、と思うのです」

私は彼女にいった。「では、その人のために、良いことだけ思ってあげれば良いのではありませんか?」

「はい、でも、私も人間だから、時には、ちらっとでも悪いことを考えてしまいますから。それに、私のテレパシーは、良いことは伝わらず、悪いことだけが伝わってしまうのです」 続きを読む 不安や恐れを好むな

「礼儀とサービス」を活用するものに、ツキは訪れる

炭焼きの安いリプステーキで評判のステーキ屋が六本木にあり、以前、よくそこへ私は人をつれて行ったものである。しかし、ある時を期として、私はぴたりと行くのを止めてしまった。その理由は新しく来たマネジャーの態度にあった。その店は安くて狭いので、いつも客が立てこんでいて、入口で並んで待っている客も少なくなかった。

それで、このマネジャーは、より多くの客をとりたいために、今テーブルに居る客に、何となく早く出て行けがしのそぶりをしたのである。まだ少し残っているアイスクリームの皿をさっさとさげたり、足音あらく床を鳴らして歩いたり、食器類をガシャガシャと音を立てて置き、従業員もそれにならっていた。 続きを読む 「礼儀とサービス」を活用するものに、ツキは訪れる

アイデアは時間をかけて温め続けよ

どのようなアイデアも、それにじっくり時間をかけ、目標をイメージ化し、細部にわたるまで明確化しなくては、現実に世の中には生じてこない。そして、そのアイデアはたんなる思いつきにすぎないものになってしまうのである。

願望のイメージ化は、多くの成功哲学書の説くところであり、それは今やことさら目あたらしい教説とはいえなくなった。しかし、この願望のイメージ化が、自分の人生の成功に直接関係あるものだったら、すなわち、ひらたくいうならば、おカネ、地位、身分、名声などを得たいという願望ならば、そのイメージ化に当っては、ぜひ次のことを考慮に入れて、それを行なわねばならない。 続きを読む アイデアは時間をかけて温め続けよ

利を与えず、自分に利をもたらすことは出来ない

Yカントリーというゴルフ場の評判はよくない。というのは、会員が込みすき、サービスが悪いというのがその理由である。前の人がつかえているため、自分の打つタイミングになかなかならず、イライラする、と休日会員は特にぼやくのである。

にもかかわらず、Yカントリーの会員券はよく売れるし、経営会社はこの他に十数か所のカントリーを所有しているが、その運営状態は良好である。その理由は簡単だ。それは会員券が安いからである。安いものには、人はむらがり寄る。これは一つの真理である。 続きを読む 利を与えず、自分に利をもたらすことは出来ない

自分の失敗要素を取り除け

しかし、もし自分が失敗者の側であったとしたら、これはどうだろう。原理は第三十三話のケースと同じである。すなわち、自分には失敗要素があったのだ。それを因として、失敗体験が果として現われたのだ。

だから、自分の心の中から、この失敗のための心構えを取り除かないかきり、自分は再び失敗をかさねることだろう、とこのように冷静かつ公平に自分を観察するのである。 続きを読む 自分の失敗要素を取り除け

猫とツキと干支の性格

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