戦国時代の陰陽家によって生まれた五行思想

陰陽思想の始まりは、混沌の中から光が生まれ、天が形成されて陽となり、暗闇が降りて大地を形成、陰となりました。

この二元化で森羅万象の形成消滅と循環を考えるのが陰陽思想の基本。

しかし世の中、光と闇、天と地だけでなく他のものでも形成消滅と循環が起きると考えたのが五行思想。

天と地以外の基本的要素、エレメントは木、火、土、金、水の5つ。

土は陰陽思想と被っているように思えますが、土が他のエレメントと相互作用を起こす物質という考え方で、陰陽思想の大地はこれらエレメントを含んだ大きなくくりであるため、異質であると捉えてください。

陰陽説の起源は神話の帝王、伏犠によって作られたと言われており、その出典は未だはっきりしていませんが、五行思想は戦国時代の陰陽家の手によって創始されたことが明記されています。

史記に登場する五行思想の創始者、鄒衍(すうえん)は紀元前305年頃に生まれ、紀元前2040年頃に没したと記録されています。

孟子より少し後の人物で、実際、五行思想には儒教と孟子の影響を強く受けた形跡があります。

この五行思想と、先に思想体系を完成させていた陰陽思想が合体して、現代でも通用する陰陽五行説が誕生しました。

では、五行思想の説明をしましょう。

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