かもめのジョナサンが求めた生き方!大人が読む寓話の教訓

価値観や固定観念が崩れた70年代は小説でも寓話がヒットしました。

そのもっとも顕著な例が「かもめのジョナサン」です。

アメリカでは1970年に出版されましたが、最初はほとんど注目されなかったものの口コミで広がり、出版の2年後、1972年にはアメリカのベストセラー・ランキングで38週の間に渡って第1位を保ち、1974年には「風と共に去りぬ」を抜いて1500万部を販売、日本でも1974年6月に出版され、現在まで270万部を出版しています。 続きを読む かもめのジョナサンが求めた生き方!大人が読む寓話の教訓

ホテル・カリフォルニアに込められた寓意③!大人が読む寓話の教訓

1970年代を代表するロックの名曲、ホテル・カリフォルニアの暗喩について、続けます。

さて、もっとも有名なフレーズ、“Please bring me my wine”の一節がロックの終焉であることを説明しましたが、それが結末につながるわけですね。

Last thing I remember, I was running for the door,

I had to find the passage back to the place I was before,

最後に覚えているのはドアに向かって走っていたこと、自分が前にいた場所に戻るための道を探さなければならなかった、という歌詞があります。 続きを読む ホテル・カリフォルニアに込められた寓意③!大人が読む寓話の教訓

ホテル・カリフォルニアに込められた寓意②!大人が読む寓話の教訓

前項では1970年代から今にも残るロックの名曲、イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」が寓話であることを紹介しました。

本項では当時、難解すぎて理解不能と言われた歌詞について説明しましょう。

この曲が発売されて以降、歌詞に対して憶測と解釈がイーグルス以外のところで飛び交い、現在は一定の解釈、寓意が成立しています。

歌詞全編に暗喩と寓意が含まれているので、ここではとくに有名な一節だけを紹介しますね。

ホテルに迷い込み、まだ退廃の気分に浸っている時、ホテルのキャプテンに(私の)ワインを持ってきてくれ、と頼みます。 続きを読む ホテル・カリフォルニアに込められた寓意②!大人が読む寓話の教訓

ホテル・カリフォルニアに込められた寓意①!大人が読む寓話の教訓

2015年はベトナム戦争終結からちょうど30年目に当たります。

1975年当時、それまで西側諸国の資本主義社会こそ世界の中心であり、共産主義は人類を滅ぼすと信じていたアメリカはアジアの片隅の小さなベトナムに敗戦(もちろんアメリカは敗戦とは言わず撤退と言っています)、長く続いた東西冷戦とベトナム従軍は社会に価値観の崩壊を招き、1970年代にはディストピア世界観の蔓延と新たな寓話が至る分野で生まれました。 続きを読む ホテル・カリフォルニアに込められた寓意①!大人が読む寓話の教訓

現代に即した形で誰でも読めた星新一の寓話!大人が読む寓話の教訓

1997年に亡くなったSFショートストーリー作家、星新一の作品は現在でも寓意の込められた作品として十分に通用する実力を持っていますが、それ以上に素晴らしいのは、星新一の作品はつねに本人によって改変が加えられて時代に即し、小説家が使いたがる難しい漢字を排除して当用漢字を使い、登場人物を少なくして固有の名前をほとんど与えなかったこと。

つまり、本を手にした誰もが物語を楽しみ、それでいて寓意を感じ取れるところにあります。 続きを読む 現代に即した形で誰でも読めた星新一の寓話!大人が読む寓話の教訓

猫とツキと干支の性格

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