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プレッシャーが引き起こす身体的損傷

ストレス、それを引き起こすストレッサー、さらに行動体系を自分の意思で決定させるためのプレッシャーと3つの要素を整理すれば、ストレスとうまく付き合う方法、ストレスを解消するための方法の基本的原理が見えてきたことでしょう。

ただし、ここで混同しがちなのがストレスを重ねることによる心身の損傷と、プレッシャーと対峙せずに行動を後回しすることによる心身の損傷です。

前者の場合、直接的に心身へ影響が出ます。

もっとも分かりやすいところでは神経性胃炎と俗称される腹部の痛みですね。 続きを読む プレッシャーが引き起こす身体的損傷

プレッシャーとの非対峙は単なる逃走行為

前項で人間関係におけるストレスの一例をストレッサーに対する行動体系で解決方法のひとつを提示しました。

遡って、同じ方法を仕事例に当てはめてみましょう。

仕事の失敗は単なる状況で、上司やクライアントに怒られるというのがストレッサー、それに対する身体的反応を我慢することがストレス、そして次にまた失敗すれば怒られるというのがプレッシャーですね。

これをストレッサーに対する本能的行動、闘争か逃走に当てはめると、次の仕事を成功させるという行動は、次に失敗したらまた怒られる、失敗できないというプレッシャーがつねにつきまとうので闘争的行動になります。 続きを読む プレッシャーとの非対峙は単なる逃走行為

逃走も闘争もストレスに対する結果は同じ

前項で説明したプレッシャーとストレッサー、ストレスの違いを別の例で紹介しましょう。

今度は人間関係です。

知り合い仲間の1人が自分の陰口を言っていた、とか、些細なことから喧嘩になった、というのはよくある話ですが、コミュニティの中で喧嘩をすると、必ず誰かがどっちの味方をした、とか信用していたのに誰々が裏切った、だの、とかく精神的な疲労を引き起こすことがよくあります。

これを例に取ると、喧嘩をした、陰口を聞いた、というのがストレッサーであり、そこで起きた怒りという感情を押し殺す、我慢することがストレスであり、知り合いと会いたくない、あるいは仲直りしなければならない、というのがプレッシャーです。 続きを読む 逃走も闘争もストレスに対する結果は同じ

ストレッサーとストレス、プレッシャーの違い

いかにストレスを解消するか、という最終的な命題の前に、ストレスに関する語句の整理を行いましょう。

仕事で失敗し、上司やクライアントに怒られたという事例を例に取ります。

ここでストレスとなるのは、上司やクライアントに怒られたことによって発生した怒りや怯えを我慢する、というのがストレスです。

怒られた、という状況はストレスの要因、つまりストレッサーですね。

ストレッサーがあるから、次に怒られないように仕事をしよう、あるいはまた怒られるかもしれない、という感情を持つことがストレス、と思っている人もいますが、これはストレスでもストレッサーでもなく、精神的重圧、つまりプレッシャーです。 続きを読む ストレッサーとストレス、プレッシャーの違い

闘争と逃走を我慢することがストレス

前項では突発的危機状況になると外敵の攻撃に対してFight or Flight、逃走か闘争か、という本能的行動を起こすためにアドレナリンが分泌されることを説明しました。

とはいえ、現代社会では即物的本能で生きていくことは難しいので、怒りや震え、怯えの原因を作った相手に対し、即物的な闘争や逃走は現実的ではありません。

最近、怒りや怯えを感じると直接的行動に出る人が増えてきましたが、こういった人たちほど動物的本能に近い行動体系を持っている可能性が高いといえるでしょう。

直接的行動を起こさないのはさまざまな理由があるからで、その理由のために直接行動を我慢するわけですね。 続きを読む 闘争と逃走を我慢することがストレス