高さ69cmしかない至高の銀杯を賭けて

アメリカズ・カップ紹介の続きです。

さて、海洋王国の大英帝国に招かれ、余興であるワイト島一周レースに参加した新興国アメリカのアメリカ号、結果はご想像の通り、並みいる海洋王国イギリスのヨットを打ち負かしてしまったわけですね。

このレースを観戦していたヴィクトリア女王はお付きに訪ねます。

「先頭の船は見えますか?」

「はい、アメリカ号です」

「では二番手は?」

「我らが女王陛下、二番はございません」 続きを読む 高さ69cmしかない至高の銀杯を賭けて

世界最古のトロフィーを賭けた競技

バブル景気崩壊後、伝統あるアメリカズ・カップに挑戦した日本。

なにしろ日本、国土をぐるりと海が囲んでいる海洋国でありながら、海は漁師さんたちの物ですからちっともマリンレジャーが盛んになりません。

バブル景気になると富の象徴が車なんかではなくクルーザーになってきたものだから、マリンレジャーへ一気に熱い視線が向けられた、なんて背景も手伝い、いきなり世界最高峰のヨットレースに挑戦しよう、などという機運が高まったわけです。

世界最高峰だの伝統だの、といってもアメリカズ・カップのこと知らなければどれくらいの重みを持つヨットレースなのか分かりませんよね。

そこで少しアメリカズ・カップの紹介。

始まったのは1851年。 続きを読む 世界最古のトロフィーを賭けた競技

日本企業のメセナとして始まったアメリカズ・カップ挑戦

バブル景気は多くの日本人にヨーロッパ文化を身近に引き寄せました。

ヨーロッパ文化の極みであるF-1が出た次いで、と言ったら怒られますが、もうひとつスポーツの世界。

バブル景気が進むと、世の中の企業はメセナ活動に力を入れ始めました。

最近はすっかり聞くことがなくなったメセナ活動とは企業が資金を提供して文化や芸術、コンサートやスポーツの文化的活動を支援することです。

企業とは経済活動のために資材を浪費して環境に負荷を与え、文化を創造する人材を労働力として吸収してしまうことから文化的側面を支えることによって次世代へ還元しなければならない、という定義が根底にあります。

このメセナ活動の一環として支援されたのがアメリカズ・カップへの参加。 続きを読む 日本企業のメセナとして始まったアメリカズ・カップ挑戦

ヨーロッパ文化が花開くバブル景気

F-1はかつて、ヨーロッパ大陸だけで開催されていたヨーロッパ文化の極みですが、世界的ビジネスモデルとなった今は世界中で開催されています。

韓国GPやドバイGP、中国GPなどがスケジュールに入っていることを見るとヨーロッパ以外のバブル景気が分かりますね(ちなみに韓国GPは消滅の可能性、中国GPは安全性から中止になる可能性があります)。

ホンダ参戦第二期、まだインターネットが普及していない時代ですから、フジテレビにおける全戦中継はヨーロッパを始めとしてリアルタイムの世界をレースと同時に映し出していました。

このホンダ第二期参戦と同時期、テレビや雑誌では旅行番組が大流行。

それらの主な舞台はヨーロッパでした。

今のテレビ放送で旅行番組といえば国内ばかり、しかも路線バスの旅とか近くて安くておいしい宿とか、もちろん、これらはこれらで面白いのだけれど、やはりバブル景気の頃の華やかさはありません。 続きを読む ヨーロッパ文化が花開くバブル景気

F-1から世界のトップに根付いた日本企業

ホンダのF-1第二期参戦はF-1という経済効果をバブル景気に湧く日本へ教えてくれました。

それまでの日本で一般的に知られる世界的なレースといえばアメリカのインディ500とかフランスのル・マン24時間耐久レースぐらいなもので(じつはこれらのレースもF-1と同じようにシリーズ戦の1レースにしか過ぎません)、F-1が世界的に注目を集めているレースであり、参戦することが世界中のビジネスに直結するということを思い知らされました。

後にタイヤ供給メーカーとしてF-1に参戦した日本のブリジストンはその実績を認められ、今ではフェラーリやポルシェなど世界でも有数のスポーツカーメーカーの標準タイヤとなっています。

また音響メーカーのケンウッドはF-1の無線システムに採用され、レーシングドライバーが装着しているヘルメットのシェアは日本のアライが占めています。 続きを読む F-1から世界のトップに根付いた日本企業

猫とツキと干支の性格

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