短い休息を何回でもとれ

ナポレオンは、一日に三時間しか眠らなかったという。ただこれには少々秘密がある。それは、彼はたとえ五分間でも時間があると、即座に仮眠できるという特技があったのだ。

実際、忙しく、かつ精力的に働いている人は、眠り上手が多い。少しでも時間を見つけると、すぐゴロリと横になって眠り、十分ぐらいで、さっと目を覚まし、すぐ仕事にとりかかるというところがある。

昔、泥棒の言葉に「夜、人の家にしのび込むには、最初、雨戸をガタガタと動かす」というのがある。そして、家人は一旦、眼をさまし、何事もなかったと知ると、また眠りに落ちる。

眠りというものは、眠り始めに深く、そして段々浅くなって行くものだそうだ。だから、再度眠り初めると、今度は少しばかりの物音では眼をさまさない。そこで、泥棒は初めてしのび入り、目的を達するのだという。

これから考えると、短い眠りの熟睡力は、長いそれよりも効果的であるといえる。だから、たとえ夜、十分に睡眠がとれなくても、日中、ひまを見て、さっと眠ることが出来れば、疲労回復は十分にできる。

ただ、これを仕事中に居眠りとしてやることは厳禁である。仕事は、はっきり目覚め、休息には、さっとすばやく眠りに入る、この明確な区分けが必要だ。この意味で、昼休みの仮眠はおすすめしたいことの一つである。このようにして、疲れる前に休むことこそ、無限のスタミナを得る方法である。

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