猜疑心は人生を不幸にする

「人を見たら泥棒と思え」式に、常に人にはだまされまいと用心怠りなく、警戒心をとがらせている人間に、大きな成功は訪れない。なぜなら、この方法は、たしかに他人からだまされることは少なくなるかも知れないが、それより、自分にツキを運んできてくれる良き人を、自分のもとから他方へ追いやってしまうからである。

人は、武装し、身構えた人に対しては、本能的に身がまえ、もう素直に接しようとはしなくなるものである。このように、内に猜疑心が満ちておれば、外面はいかにとりつくろっても、冷めたく暗い雰囲気は自然と外に発散されてくる。

心すべきは、このような気分は、ただたんに、物質的成功から、この人を遠ざけるだけではなく、病気、災害を招きよせるもとともなるということである。また、友情、家族愛、異性愛を失うもとともなる。そこで、あらゆる意味での人生における成功をかちとりたいと願うなら、まず、常日頃は、自分をして、ゆったりとリラックスさせて、人に相対することである。

おだやかな微笑と、相手の話を傾聴する姿勢は特に効果的である。このように、自己の心身をコントロールするならば、そこには春の陽光を思わせる雰囲気がただようことであろう。

こうして、あなたは好感人間になる。そして、ツキ、コネ、カネは、あたかも鉄片が磁石に吸い寄せられるように、この好感人間には集って行くことであろう。ただし、一言注意しておくが、好感人間であるだけでなく、この人は、内に強い願望を秘めていなければ、ツキ、コネ、カネは集ってこないものである。

故に、内に強い欲望が燃え、しかも外は穏やかな春の日のごとくふるまうという芸当が、ここに要求されてくるのだ。

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