まったく効果のないアドレナリン・ダイエット

ネットで時々見かける怖い話(といってもホラーの類ではありません)。

アドレナリン・ダイエットという方法の推奨もそのひとつです。

理論としては、アドレナリンが分泌すると体は緊張状態になり空腹感を感じなくなる、筋肉の血管が膨張して血流がよくなるので脂質のエネルギーを溶かして血中のブドウ糖を上げる、つまり食事をしなくても平気だし、脂質を溶かすから痩せる、だそうです。

アドレナリンを分泌させるためには体にストレスを与えること、だから運動をしてアドレナリンを分泌させます、そのためにはストレッチを1分もすれば十分、などという理屈。

ひとつひとつを取ると間違いではないけれど、それらを目的のために組み合わせると大きな間違いとなる典型ですね。

確かに緊張している時、つまりアドレナリンを分泌している時は空腹感を覚えることはありません。

でもアドレナリンが分泌する時間は長くて30分。

つまり短期集中のパワーアップなんですね。

さらにアドレナリンを分泌させると交感神経が活性化し、それを今度は鎮めるために副交感神経が働きます。

体を動かさなくても怖い映画や高揚する音楽を聞いてアドレナリンが分泌した後はすごくお腹が減るでしょ?

ストレッチを1分間したからって体がストレスと感じるほどのアドレナリンは出ません。

こんな馬鹿げたダイエット方法を信じて実践している人はいないと思いますが、アドレナリンを頻繁に分泌させていると交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなり、自律神経にダメージを与えかねません。

くれぐれもご注意を。

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