歴史書というより創作本として価値あり

現代において歴史書とは認められていない「ブリタニア列王史」を書いたジェフリー・オブ・モンマスの名誉のために付け加えるとするならば、当時において歴史書の資料を手に入れることはとても困難であり、口語伝承が記述に重要だったことを考えれば正確な史記の作成というのは無理な話といえるでしょう。

時代背景を考えれば王政だけでなくキリスト教会の意向も加味されるので脚色は当然の結果とも言えます。

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資料がなければ創作は当たり前の話で、正史と言われている日本神話の日本書紀や古事記、ギリシャ神話の神統記にしても当時の時代背景が大きく影響しており、政治的に利用されている面も多く見られます。

むしろ、ジェフリーの功績はアーサー王伝説を創り出し、それを非ケルト言語圏に広めたことで、その後の騎士道文学に大きな影響を及ぼしています。

「ブリタニア列王史」は現在、215冊の写本があるといわれており(印刷技術がない時代なので、教会の修道僧などが原本から書き写した本のことを写本といいます)、写本の段階によるテキストの相違が見つかっていることから、原本の存在を突き止めるのが困難な状態にあるといいます。

全12巻すべて手書きで、しかも創作を交えながら書き上げた功績は歴史書としての信ぴょう性はなくても多大なものがあるといえるでしょう。

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