情報操作という危うさ!大人が読む寓話の教訓

「DHMO」の危険性、十分に理解できたでしょうか?

では、署名準備へ入る前にDHMOの正式名称を解説しましょう。

Dihydrogen Monoxide、一酸化二水素です。

化学式で表せばH2O、つまりただの水ですね。

これでもまだ、貴方はDHMOを危険とみなして署名運動を行いますか?

これは最近の話ではなく、1997年にゾナー君によって書かれた「我々はどのようにしてだまされるのか」というレポートが化学フェアに提出され、大きな反響を呼んだことから引用しました。

ゾナー君、実際に署名活動を行い、50人中43人の署名を獲得しているので、前項を読んで署名しようとした人、けっして恥ずかしいことではありません。

なにしろゾナー君、嘘はついていないのですから。

しかも日本人向けにアレンジ、英語の略語に関して深く探求する人なんて滅多にいませんし、エボラだのデングだの、日本人としては意味より恐怖が先に植え付けられている単語が並べられているので、余計に鵜呑みしやすい組み立てになっています。

ここではネタばらしをしていますが、世の中、これと同じようなことが行われていて、しかもネタばらしがないままだとしたら、とても怖い話になります。

それを次項で説明しましょう。

ちなみにゾナー君、すでに32歳になっているわけですね。

詐欺師などにならず、まっとうな職業についていることを願うばかりです。

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