客に対して安心とあたたかさを示せ

たとえば、この支払いはきちんと払われないのではないかという疑念や怖れを表情や態度にあらわにするものに、ツキは訪れない。これは、接客業では特にそうだが、あまり質のよくない客を何回か相手にしていると、心の内に恐怖が満ちてきて、まるで世間中の客がすべて、そのように悪質に見えてきて「用心をしなければ」という気持ちばかりが強くなり、その内心の動きが外に現われてくることがある。

こういう気分が潜在意識にたまると、その人の表情相(後天的な人相)は、暗く、一種の寒気をただよわせたものとなる。すると不思議なもので、この怖れの気分の波動は、周りに伝わっていく。

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また、そのような悪質の客を自分の方へ引きよせるように運命の力が働いて行くようになるのだ。なるほど、世間には、トラブル・メーカーといわれるような人間もいるし、酒に酔うと人柄ががらっと変って下品になる男もいる。また、カネに汚い人も少なくはない。しかし、自分のもとに来た客を、すべてその種の人間であり、常に用心をし、相手に不快感を与えて、なおそういう自分に気づかなかったら、中に混じってきた良質の客を逃がすことになる。

良質な客は、心のあたたかい人が多い。長いおとくいになるというのは、この種の客である。これらの人は、人的関係においては、暖かい心の交流を好む。その故に、冷たい言動に対しては特に敏感である。ところが悪質な客は、心の交流のことなどはどうでもよく、もっぱら金銭を値切ったり、ごまかしたりすることに専念する。したがって、店側の冷たい態度には純感であり、また平気である。悪貨がはびこり、良貨が駆逐されるゆえんである。

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