gluck のすべての投稿

門前町の商店街には猫がいっぱい

豪徳寺は名前からも分かるように寺院なので、神社と違い、願いごとをするところではなく仏様を敬うところです。

間違っても豪徳寺に行って「お金が儲かりますように」とか「彼女ができますように」などと願掛けを行ってはいけません。

物欲は仏教でも禁忌とされているのでお釈迦様から天罰が降りる可能性があります。

では、なぜ寺院で招福猫児(まねぎねこ)があるのか、と疑問を持つのは当たり前ですが、細かいことを言うと切りがないので、そこは割りきって考えてください。

豪徳寺、意外と楽しいところです。 続きを読む 門前町の商店街には猫がいっぱい

豪徳寺の招き猫は武士の作法

確かに招き猫は身体に斑点のある三毛猫が原型、そう考えると井伊直孝とゆかりのあった豪徳寺の猫が三毛猫であることは合点がいくのですが、そうすると、なぜ「ひこにゃん」が白猫なのか、合点がいかなくなります…といった些細なことはひとまず置いといて。

豪徳寺の境内にある招猫堂には、お腹に大黒様が描かれた立派な招き猫を始め、大小さまざまな招き猫が祀られています。

そして、それらすべての招き猫は立ち姿で右前足を耳のそばに掲げています。

後述しますが、招き猫には現在、さまざまなポーズと色があり、それぞれによって招福する運気が異なっていますが、この豪徳寺の招き猫ポーズはそれらとまったく無縁。 続きを読む 豪徳寺の招き猫は武士の作法

豪徳寺の三毛猫

前項でお約束の「ひこにゃん」と招き猫の関係、行きます。

「ひこにゃん」は彦根藩2代目藩主、井伊直孝にゆかりのある白猫がモデルですが、ゆかりができた場所は彦根市ではなく東京、世田谷で江戸時代のこと。

鷹狩りに出かけた井伊直孝は途中、豪徳寺の前を通りかかった時、突然の豪雨に見舞われました。

豪徳寺の前にある一本の木の下で雨宿りしていたところ、豪徳寺の和尚が飼っている三毛猫が手招きをしていたので、井伊直孝が近寄った瞬間、雨宿りしていた木に雷が落ち、井伊直孝は命を救われました。

井伊直孝はこの猫に感謝、寺として荒れていた豪徳寺に多額の寄進を行い、井伊家の菩提寺としたそうです。 続きを読む 豪徳寺の三毛猫

ひこにゃんと井伊直孝の密接な関係

昨今のご当地キャラで安定した人気を誇っているのが「ひこにゃん」。

ちなみにこれらを称して「ゆるキャラ」という言葉が使われますが、じつは「ゆるキャラ」は登録商標であり、エッセイストのみうらじゅん氏と扶桑社に著作権があるので、本来、無関係な第三者が商業で利用することは禁じられています。

これはとりあえず招き猫とは無関係な話。

さて、「ひこにゃん」は滋賀県の記念イベント、「国宝・彦根城400年祭」のイメージキャラクターとして彦根市が公募したなかから選ばれたキャラクターで、彦根藩2代目藩主、井伊直孝にゆかりのある白猫をイメージしているそうです。 続きを読む ひこにゃんと井伊直孝の密接な関係

庶民文化を守る今戸神社と考える

今戸焼きは江戸文化のひとつですが、現在、今戸の地で継承するのは1軒だけとなっています(実際は葛飾区に今戸焼きを継承している窯が何軒かあるといいますが)。

ただし、消え行く江戸文化は今戸焼きに限ったことではありません。

金魚屋も風鈴屋も漆屋も桶屋も、その他のさまざまな職種も時代の流れのなかに埋没していきます。

江戸文化は庶民の文化といわれています。

日用品の文化であるがゆえ、継承されずに消え行くのも運命といえなくもありません。

そのなかで、招き猫発祥の地と氏神様が名乗りを上げることは文化継承の意味でとても大切なことです。 続きを読む 庶民文化を守る今戸神社と考える