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風水の起源は「卜宅」から

風水が日本へ伝来された話は後述するとして、その前に風水の歴史について説明しましょう。

風水の完成は中国の明時代(1368~1644年)とされているので、その歴史から見るとかなり遅いと言えます。

前述したように、風水は巒頭(地形を見る占術)から始まり、理気(目に見えない要素の占術)が加わって、その方法論が発達、流派が生じてそれぞれの式盤が作られた年月を考えると、完成まで長い時間を要したことも理解できるでしょう。

風水の起源は殷の時代(紀元前17世紀頃~紀元前1046年)、当時の「卜宅」とされています。 続きを読む 風水の起源は「卜宅」から

風水で使う式盤は流派によって若干異なる

風水で欠かせないのが式盤。

風水術師が使っている、方位や干支などがびっしり書き込まれている正方形の盤を見たことがある人も多いでしょう。

基本形は正方形部分が地盤、正方形内部にある円形部分が天盤と呼ばれており、天盤を作動させて地の方位と星の位置を組み合わせ、さまざまな占いを行います。

西洋占星術のホロスコープと似ていますね。

ただし、この式盤も前述した六大課の中に含まれている三式によって若干の違いがあります。 続きを読む 風水で使う式盤は流派によって若干異なる

複雑化がさまざまな風水流派を生む

風水は地形を読む巒頭に、目に見えないさまざまな要素を判断材料に取り入れた理気を加えたことによって複雑化していきます。

さらに方法論として特化した六大課があり、これの集大成が風水となるわけですが、これだけ複雑化していくと、術法においても流派が生まれてきて、風水の枝分かれが起こるのも当然の成り行きですね。

とくに、目には映らない要素を多く取り入れる理気派は異なる解釈が必然的に生まれてくることから、玄空派や八宅派が枝分かれ、また玄空派だけでも飛星派と大卦派があります。

ちなみに欧米では玄空飛星派が主流を占めており、フライングスター風水と呼ばれています。 続きを読む 複雑化がさまざまな風水流派を生む

風水をさらに高めた六大課

前項で中国の占い、「命・卜・相」を紹介しましたが、これらの占いは運命を決める術と解釈されており、さらに中国医学の医、食事や功法によって身体を鍛え、病気になりにくい身体を作る技術である山が加わって、本来は五術と呼ばれています。

この五術は運命を決めるために働く作用の分類、すなわち術論ですが、それぞれの方法論をまとめたのが六大課。

太乙神教、奇門遁甲、六壬神課と呼ばれる3つの五術体系を三式、河洛易数、星平会海、宿曜演禽と呼ばれる五術体系を三典と称し、これを合わせて六大課としています。

これらの方法論それぞれに風水は深く関わっており、三式では太乙風水が天時を得る・・ 続きを読む 風水をさらに高めた六大課

鉛筆を転がして占うのも「命・卜・相」

中国や台湾を旅行した人なら街中で「命・卜・相」と書かれた看板を見たことがあるでしょう。

これ、日本の繁華街の路上やビルの一角で見る「占い」と同じ意味です。

めい・ぼく・そうと読み、命は誕生日の生年月日や時間、場所の要素から運命、宿命を占い、その人の気質や人生の傾向を表します。

この占いに用いるのが有名な四柱推命ですが、ほかにも河洛命理や六壬命理、中国の占星術である七政命理などが用いられます。

卜は人の関わる事項の占いで、物事の決断に迷っている時などに用いられます。 続きを読む 鉛筆を転がして占うのも「命・卜・相」