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ギャンブル性の高い『ツキ』に連続性なし

平均値からの偏差が大きいほど、すごい『ツキ』とか『強運』になるわけですね。

宝くじを買い続けている人が高額賞金に当たった時は、買い続けているという平均値から突出した偏差となります。

しかし宝くじにはほとんどスキルが介在しません。

どの宝くじ売り場が当たるから、とか、夢に番号が出てきた、などというのは当選のためのスキルではないので、平均値への回帰率が高くなる、つまり連続して高額賞金に当たる可能性は極端に低くなります。 続きを読む ギャンブル性の高い『ツキ』に連続性なし

平均値に回帰する法則

前項に出てきた「待ちぼうけ」の農民を見ると、宝くじに当たりながらその後、全財産を失う人たちに被って心が痛みます。

なぜ、誰もこの農民に『平均回帰』を教えなかったのでしょうか?

平均回帰、とは事例や実験の平均値より高い数値が出ることはあっても、その数値は次に測った時、平均値に近づくことを表す言葉です。

平均回帰における有名な事例は、身長の高い父親を持つ息子は比較的身長は高いものの、父親に比べると世の中全体の身長平均値に近くなります。

また中間テストで高得点を出した生徒は期末テストでも高得点を上げる確率が高いものの、中間テストより平均値に近い成績となります。 続きを読む 平均値に回帰する法則

『ツキ』を期待せず真面目に働きましょう?

「待ちぼうけ」の本当の意味。

「待ちぼうけ」という童謡があります。

北原白秋の作詞で満州唱歌集に収められながらも戦後、廃棄されることなく教科書に載せられたことから覚えている人も多いでしょう。

とある中国の農民がある日、畑仕事をしていたら畑の隅にある切り株にうさぎが唐突にぶつかって死んでしまいました。

農民、そのうさぎを持ち帰ってごちそうにしましたが、これに味をしめ、農民は次の日から鍬を捨てて切り株にうさぎがぶつかるのをずっと待ち続けました。 続きを読む 『ツキ』を期待せず真面目に働きましょう?

ラプラスの悪魔とは?

『ツキ』や『運』と呼ばれている現象は量子力学によって不確実性が立証されている以上、その起こる可能性は確率でしか証明されず、しかも結果論なので『ツキ』や『運』は起こった後でしか判明しません。

これが現代における『ツキ』や『運』の定義となっていますが、現代科学が生まれる以前、近世科学の時代では、『ツキ』や『運』も物性の一部であり、それらは現在の状態を完全に指定すれば以後の状態はすべて一義的に決まる。

とか、現在の状況が分かれば過去の状態も分かる、といった因果律を当てはめることもありました。

カンタンに言えば「宝くじを買ったから当たった」のであり「当たったから海外旅行に行った」のであり「海外で買い物をし過ぎたから全財産を失った」となります。 続きを読む ラプラスの悪魔とは?

『ツキ』は結果論

ツキ。または運。

これを意図的に操作することはできません。

『ツキ』や『運』の定義にもよりますが、それらによって物性の変化が起きる現象については量子力学が不確実性を証明(原子の位置と運動量の両方を正確に測定することは不可能という不確定性原理)しており、『ツキ』は確率論の範疇に入ります。

だからパワーストーンを買おうが、幸運のツボを購入しようが、玄関に黄色いグッズを置こうが、購入後に『ツイ』たことがあっても、それは本人の持っていた『ツキ』の確率における巡り合わせで、それらが原因ではありません。 続きを読む 『ツキ』は結果論