干支は12の動物だけにあらず

干支、というと十二の動物と思われがち。もちろん間違いではありません。

子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)、これで十二ですが、本来、これを十二の支(と)といいます。

これに、甲(こう・きのえ)、乙(おつ・きのと)、丙(へい・ひのえ)、丁(ちょう・ひのと)、戊(ぼ・つちのえ)、己(き・つちのと)、庚(こう・かのえ)、辛(しん・かのと)、壬(じん・みずのえ)、癸(き・みずのと)の十干(じっかん)を合わせると、本当の干支になるのです。

十干は10年サイクル、十二支は12年サイクル。

これを組み合わせると2014年は甲と午、甲午(きのえうま)となり、次にこの甲と午が巡りあうのは10と12の最小公倍数の年、60年後ですから2075年(数え年のため、2014年は除きます)となるわけです。

還暦が61歳の誕生日に迎える理由、これでお分かりですね。

十干は今でもさまざまな形式に残されています。さすがに成績表で甲乙丙丁戊を使うところはないでしょうけれど、危険物取扱免許の分類は未だ甲乙丙ですし、契約書でも一般的に当事者と相手側を分類するために甲と乙が使われています。

あ、焼酎の分類もそうですね。ただし、十干では甲や乙、丙や丁、どちらが格上ということはまったくありません。

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