北欧神話!涙を流さなかった老婆の正体

ロキの奸計によって最愛の息子であり神々のスターだったパルドルを失った母親のフリッグ。

しかしフリッグは女神様です。

かなりのことが可能です。

フリッグは死者の国、ニヴルヘイムへ急ぎ、パルドルが死者の国へ入る前に連れ戻せば蘇ると考え、他の神々に相談したところ、俊敏の神といわれるヘルモーズがその大役を引き受けます。

ヘルモーズは最高神オーディンの愛馬、8本の脚を持つスレイプニル(じつはこの神馬もロキが牝馬に化けた産んだ子供で、その仔馬をオーディンが取っちゃった、というエピソードがあるのですが)を駆って死者の国、ニヴルヘイムへ急ぎます。

しかし、ヘルモーズは一足遅く、パルドルは死者の国に入ってしまった後でした。

ここで登場するのがロキ3番目の子供であり死者を管理するヘル。

ヘルは「世界中がパルドルのために涙を流すなら」という条件付きでパルドルの蘇生を約束します。

さっそくヘルモーズはアースガルドへ戻り、ヘルの約束をフリッグ他、神々に伝えると、神々は使者を走らせ、あらゆるものへパルドルのために涙せよ、と命令を下します。

しかし、洞窟に住む一人の巨人族老婆、セックは首を振ります。

なぜ、関わりのない者に涙を流さねばならないのか、と。

この老婆が涙を流さなかったことにより、パルドルは死者の国から蘇ることはありませんでした。

このセックという老婆の正体、それは変身したロキ。

それを知った神々たちは…。

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