ギリシャ神話!ヘラクレス最後の難業

ヘラクレスに与えられた10の勤め(実際には12の難業となりましたが)の最後は、冥界の番犬ケルベロスを連れてくることです。

ケルベロスは大地の神ガイアが奈落の神タルタロスと交わって産んだ異形の王、ゼウスと死闘を繰り広げたデュポンと、上半身は美女で下半身が蛇という、これもまた異形のエキドナとの間にできた子どもです。

デュポン、ゼウスと死闘をしていた割にすることはしているんですね。

デュポンの子どもだけにその姿は恐ろしく、3つの獰猛な犬の頭と龍の尾を持っており、冥界から脱走を試みる亡者を捕らえて食い殺す役目を担っています。

…のはずですが、勇者ヘラクラスに取っては他愛もない相手で、簡単に捕まえて地上に連れていくと、地上の光に驚いたケルベロスは吠え始め、その唾液が猛毒のトリカブトになりました。

結局のところ、ケルベロスをエウリュステウスの元に連れていったのですが、その獰猛で見難い姿に飼おうという殊勝な人は登場せず、ヘラクレスはケルベロスを再び冥界に帰した、という話。

これで無事、ヘラクレスは10の勤め(実際には12の難業)を果たし、美徳を手に入れました。

ちなみにケルベロスは可愛い所もあって、甘いものに目がありません。

お菓子を与えている間は生きている人間でも目の前を通ることができます。

このことから、厄介な相手を賄賂で懐柔する場合に「ケルベロスにパンを与える」という言葉を使うようになりました。

To be continued.

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