モノの性質を伝える子音だけの音!言葉の摩訶不思議学

学術的な調査によると、エジプトのナイル川西岸の「王家の谷」近くの砂漠で、紀元前1900年から1800年ごろの最古のアルファベットが見つかったという報告がありました(1999年)。

それによると、「現在の『M』に相当する文字は水を表すエジプト象形文字から発展した波形の文字」ということです。

たしかに、大文字の「M」でも、小文字の「m」でも、波型に見えるのは、この影響を受けているのでしょう。ちなみに星座の「水瓶座」のシンボルマークである3本の波線も、文字どおり「波型」「波動」の象徴だということですが、やはりこれも形が「M」や「m」に近いことが分かります。

さて、次に子音の「S」について見てみましょう。同様に、「S」の音もそれなりの性質を表現します。その場合、決して「ス(SU)」ではなく、子音だけの「S」が「スッ」と鋭い音であるように、それは「蛇の音」と表現されることもあります。まさに、蛇は外国語でもスネークやセルペントと、「S」ではじまります。

以前、試しに実験動物のマウスやハムスターの頭上で、「スッ、スッ」と発声してみました。すると、その音を発した時にだけ、彼らは一瞬動きを止め、まるで何かに怯えているかのように身を屈めたのです。

鋭い「S」の音が彼らには何らかの危険信号として感じられたのかもしれません。それが蛇の音だからなのでしょうか?

今から20年ほど前のことになりますが、「音の神秘的側面」について研究しているという外国の人から、「M」子音を発声し続けたときに起こる、体に伝わる振動は「内分泌器官」に共鳴し、また「S」子音による振動は「神経」と共鳴するということを聞いたことがあります。実際、こうした発声音で病気を癒すという民間治療法などもあるようです。

では、「K」子音は、どういった性質を表現しているのでしょうか?「K」音は、まさに日本語の「カ行」で表現されるような「硬い、固い、堅い、難い、きつい、キッチリ、コチコチ」といった堅苦しく、また刺々しい印象を与えています。

先が尖っているか、角張っているようなイメージも与えます。このことから逆に、柔らかいものや、ふんわりしたものに「K」の音が使われることは滅多にないと言ってよいでしょう。

関連記事(一部広告含む):