本当の友達を見つけるのは、人間関係を潤滑に進めるより難しいことです。
群れている中で、なかなか本当の友達は見つかりにくいものですが、本当の友達が見つかって一緒につるんでいると、なぜか回りから群れたがる人間が寄ってくるのもまた、本当の友達の成せる業といえるでしょう。
本当の友達と一緒にいる時間が楽しいから、その楽しさに釣られて他の人たちが寄ってくるわけですね。
もっとも群れている時でも、じつは本当の友達が見つかることはあるのです。
アメリカの作家、マーク・トゥエインの言葉がそれを示しています。
「正しい友人というものは、あなたが間違っているときに味方してくれる者のこと。正しい時は誰だって味方をしてくれるのだから」
マーク・トゥエインといえば「ハックルベリー・フィンの冒険」で有名な作家ですね。
この物語が書かれていた時代はアメリカ市民戦争以前(日本では南北戦争と訳されています)なので、奴隷制度がありました。
「ハックルベリー・フィンの冒険」はハックと奴隷のジムが逃亡する話。
当時の人種差別に対して真っ向から批判を行った物語です。
つまり、マーク・トゥエインはアメリカに対して堂々と将来の友人となる黒人奴隷の友人、味方となることを、この物語で示したわけです。
言葉のスケールが違いますね。