星新一のショートストーリーから寓意を探る!大人が読む寓話の教訓

さて、イソップの寓話が語り継がれ、教科書にまで採用される背景にはキリスト教的道徳教訓が結末に用意されているからで、今更イソップの寓話から教訓を得るにはいささか(少なくともこのコラムを読んでいる人に限れば)歳を重ねていると言えます。

だからと言って寓話を軽視しているのではなく、むしろ年齢に相応しい寓話に触れることをお勧めします。

たとえばショート・ショートの神様と言われた星新一の小説。

SF小説家として紹介されることが多く、実際、日本SF作家クラブの初代会長を務めるほどSF作品を残していますが、SFは単なるモチーフであり、テーマではありません。

星新一の小説は現代的な寓意をSFの世界に転化、ユーモアを持ちながらも強いメッセージを発しています。

星新一初期の作品で、1958年に発表された「おーい でてこーい」があります。

都会からあまり離れていない、とある村。

前日の台風で山崩れが発生し、住民が被害を確認しに行くと、大きな穴が見つかります。

真っ暗で果てが見えない穴に向かって、住民はキツネの穴ではないかと思い、大声を穴に向かって発します。

「おーい でてこーい」

もちろんキツネは出てきません。

そこで住人は試しに石ころを投げ入れるけれど、まったく音は聞こえず…。

やがて無限を感じさせる穴は住民だけでなく都会からも注目され始めます。

ちょっと面白そうでしょ?続きは次項で。

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