日本に深く浸透するフュージョンサウンド

1988年、青山に出店したジャズライブハウス、ブルーノートはその後、大阪や福岡にも出店しましたが、現在は青山以外に名古屋、それから横浜のモーションブルーヨコハマだけに留まっています。

当時、なぜ有名なフュージョンバンドを東京のライブハウスに呼べることができたのかといえば、もちろんバブル景気によるおかげでもありますが、フュージョン人気がもっとも高かったのは日本で、本国アメリカでは日本ほど稼げなかった、という現状がありました。

フュージョンは大きく分けてデイブ・グルーシンやリー・リトナーを中心とした西海岸派、リチャード・ティーやスティーブ・ガッドを中心とした東海岸派がありましたが、日本では西も東も関係なく、連日連夜、それらのミュージシャンが来日してくるのですから、ファンとしては狂喜乱舞の世界です。

この時代、日本のミュージシャンもフュージョンへの傾倒が多く見られ、また積極的にスタジオミュージシャンと共演しています。

渡辺貞夫さんや日野皓正さんといった日本ジャズの先駆者が脚光を浴び、西海岸派と共演した渡辺貞夫アルバム「カリフォルニア・シャワー」が日本のフュージョンアルバムとしては異例のヒット作となっています。

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