年の始まりが子の月でない理由

方向や時間を示す役割は十二支が持っていることを解説したので、以前、保留にしていたこと、なぜ旧暦の正月は子から始まらないのかを説明しましょう。

方角を見ても子は北、24時の位置にあり、陰陽思想からいっても始まりの場所ですが、旧暦の正月は子より2ヶ月後、寅から始まっています。

これも古く後漢時代まで遡らなければなりません。

まず毎月の1日は、北斗七星の柄の部分がどの方位を向いているかによって決めていました。

これを月建といいます。

星空の位置は地球の公転軌道で毎日変わり、1年で1周するので北斗七星の柄の方角を12分割し、ある時点を月建とすれば、その後は十干十二支の法則にしたがって暦を作れますが、どの月建を正月とするのか、それが問題でした。

後漢時代、すでに正月をどの月建にするのか古文書が存在していましたが、夏、殷、周、それぞれ月建が違っており、夏は寅の方向、殷は丑の方向、そして周は子の方向、と記されていたのです。

実際、太陽の歳差によって地球の自転が上下に動くために星空は72年に1度の割合でずれていきます。

そこで後漢時代の武帝は、夏・殷・周、それぞれが正しいので(三正)時代は周の次、漢であるから正月も夏に戻り(三正循環論)正月の1日は月建が寅の方向と定めました。

これが、旧暦正月の始まりが子ではなく寅の理由。

かなり天文学的な根拠で決められたわけですね。

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