行動への動機付けが気迫になる病気

高齢者の無気力にはドーパミン不足による動機付けの欠乏が指摘されていますが、ドーパミン分泌が完全になくなるともっと深刻な病気、パーキンソン病になります。

この病気はまだ世界で発症の原因も分からず効果的な治療が見つかっていないことから日本では難病に指定されており、身体的には手足、顔、上肢全体といった部位に震えが見られ、表情が乏しくなって動作が緩慢になります。

精神的には感情が乏しくなり、快感喪失や不安、幻視、認知障害を併用します。

中年以降、高齢になるにしたがって発症する病気ですが、進行が緩やかなため自覚症状の少ないことが特徴のひとつ。

アメリカの俳優、マイケル・J・フォックスやボクサーのモハメッド・アリが罹患した病気といえば分かりやすいでしょうか?

ドーパミン不足はけっして高齢になったから起きるという病気ではなく、若い人の間でも危険性が唱えられています。

たとえば、うつ病。

典型的な例は社会に対して興味を失い、行動への動機付けが見られないケースでは報酬系、つまりドーパミンニューロンが機能していない状況であるという指摘があります。

うつ病は本人が望まない限り脳の精密検査ができず、精神的な病と思われがちですが、なにかの要因で脳が萎縮していたり、損傷があったりする場合もあります。

ドーパミン不足以外の症状も考えられるので、脳の精密検査だけでも受けた方が原因を少しでも解明できる可能性があります。

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