陰陽思想の二元論は相互作用を表す

陰陽五行説の五行は互い、あるいは同じ行同士で作用して万物を生み出したり滅ぼしたりしています。

相生と相剋は真逆ですが、相剋も場合によっては反剋になることもあり、陰陽五行説は相侮として表しています。

相剋では木剋金で木が切り倒されてしまいますが、相侮になると金の剋を受け付けず、逆に木が金を侮ります。

これが木侮金。

同じように金侮火では金が強すぎて逆に金を侮り、火侮水では火が強すぎて水を侮り、そして土侮木では土が強すぎて木を侮ります。

この相侮、どちらかが強いだけでなく、どちらかが弱い場合も関係が成り立ち、虚の文字が使われます。

火が弱く金を剋制することができないため、金が火を侮ることを火虚金侮と表現し、水が弱く火を剋制することができないため火が水を侮ることを水虚火階と表現、以下、云々・・・と続いていきます。

相乗、とは五行同士の関係で、相剋よりもさらに度を越して過剰になった状態のことで、比和は同じ行が重なった時、その行は良い方向でも悪い方向でも加速度的に進んでいくことを表現しています。

これら五行の相関関係、陰陽の二元的思想が根底にあり、相生、相剋、それ以外の相侮や相乗、比和においても善と悪の関係ではなく、それらすべてが相互において必要であることを説いているのが大きな特徴です。

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