名言を残すような名選手は必ず生命を削るようなプロ魂を見せますが、それは何もプロ野球やメジャーリーグだけではありません。

たとえば将棋の棋士。

分かりやすいヒエラルキーが存在する棋士界もまた、命を削るようなやり取りから名言が生まれています。

まずは近代将棋の生みの親、坂田三吉との「南禅寺の戦い」で知られる木村義雄十四代名人の言葉。

「やや不利は有利に、やや有利はやや不利につながるがこれはたいしたことではない。絶対有利が最大の危機であり、絶対不利は絶対有利に通じる。勝負は最後の一手を指し終えた時に決まる」

勝負の世界の定石ですね。

続いて「若き天才」と言われながらもついに名人の座につくことが叶わなかった芹澤博文九段の言葉。

「名人になるには天から選ばれなければならない。俺は好かれもしなければ選ばれもしなかった」

自ら将棋の天才と自負していましたが、後輩の中原誠名人が届かぬ場所に行き、また同じく後輩の米長邦雄永世棋聖にも抜かれたことから才能の限界を自覚、以来、酒に溺れての早逝は緩やかな自殺、とまで言われました。

将棋の世界の残酷な一面が垣間見られる言葉です。

その芹澤九段を追い越した米長邦雄永世棋聖の言葉から、

「人間だから一度の過ちは仕方がないことです。一回の悪手に動揺しても、そこで辛抱して冷静さを取り戻せるかどうかが、その人の運命を左右します」

もし、この余裕と冷静さがあったら、芹澤博文九段も名人の座に手が届いていたのかもしれません。

座右の銘と言葉の力!名言・格言・言葉額

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