「待ちぼうけ」の本当の意味。

「待ちぼうけ」という童謡があります。

北原白秋の作詞で満州唱歌集に収められながらも戦後、廃棄されることなく教科書に載せられたことから覚えている人も多いでしょう。

とある中国の農民がある日、畑仕事をしていたら畑の隅にある切り株にうさぎが唐突にぶつかって死んでしまいました。

農民、そのうさぎを持ち帰ってごちそうにしましたが、これに味をしめ、農民は次の日から鍬を捨てて切り株にうさぎがぶつかるのをずっと待ち続けました。

もちろん、うさぎが切り株にぶつかることはありません。

畑は荒れ、作物は育たず、農民は貧困になり、村の笑い者になった、というのが結末。

ホントに童謡かよ、と突っ込みを入れたくなるほどの悲喜劇で、一見、『ツキ』を期待せずに真面目に働きましょう、という教訓の内容かと思われますが、じつはこの童謡、中国の春秋戦国時代に生まれた思想家、韓非(カンピ)の説話、『守株待兎(しゅしゅたいと、くひぜをまもりてうさぎをまつ、の意)から作られています。

古い習慣に確執し、進歩がないことを表わしており、昔の統治方法をそのまま運用するのではなく、時代に合わせて変えるべきである、という政治批判でもあったわけです。

世の中、政治における革新は好まないので、『ツキ』を期待せず真面目に働きましょう、という解釈に傾いたから、戦後教育でも用いられたのでしょう。

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