播種本能と母性本能のアンバランス

男性と女性のモテたい願望、条件は少し異なります。

男のモテたい、は比較的不特定多数に向けられますが、女性のモテたい、は一般的に特定の男性に向けられる傾向にあるといえるでしょう。

「男は女の最初の男になりたがり、女は男の最後の女になりたがる」と名言を残したのは小説家のオスカー・ワイルドですが、この言葉は男と女のモテたい願望をよく表しているといえますね。

モテる男からすれば、最初の男になるより1番の男になりたい、と思うはずですが、そこはひとまず置いておき、不特定多数の女性にモテたい男と特定男性にモテたい女との違いを播種本能と母性本能にたとえる人がいますが、けっして間違いではないけれど、正しいとも言えません。

セイブツ学的、シャカイ学的見地から考察すると、それほど簡単な二元的なものではないのであります。

セイブツ学的に見るとオスはメスに比べて生命力が弱いので、できるだけ多くの遺伝子を残そうという播種本能があります。

一方、メスは動物にもよりますが、身ごもった遺伝子を世の中に送り出すことで母性本能が達成されます(哺乳類の中には野生で暮らせるまで母性が働くこともあります)。

つまりオスはたくさん生殖行為をしたいけれど、メスは妊娠すれば生殖行為を必要としないアンバランスが生まれるわけですね。

次項では、このアンバランスがどのような現象を生み出すか、それを説明しましょう。

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