「縁結び神社」カテゴリーアーカイブ

神無月は出雲で神様が縁結び相談

日本最大の縁結び神社といえばご存じ、出雲大社ですね。

日本の旧暦で10月は神無月といいますが、これは日本中の神様が出雲大社に集まり、日本各地に神様がいなくなるという民族伝承が語源と言われています。

それほど日本の神社の中心にあるのが出雲大社ですね。

ちなみに日本中の神様がなぜ出雲大社に集まるのかというと、これは縁結びの相談のため、とか。

日本中の神社で縁結びの頼み事を受けた神様が一同に集まり、頼み事の審議を行っていたとしたら神様も意外と縦社会なんだな、なんて思う人もいるでしょうけれど、そんな伝承が残るくらい出雲大社の縁結びパワーは強大だと考えるようにしましょうね。 続きを読む 神無月は出雲で神様が縁結び相談

縁結び神社!ウサギを助けた大国主

出雲大社に祀られているのは大国主という神様。

大国主、というと分からない人が多いでしょうけれど、「稲葉の白兎」に出てきて、ワニに皮を裂かれたウサギを助けた神様、といえばほとんどの人がピンとくるでしょう。

じつはこの「稲葉の白兎」、子供の頃の教科書に載っていたエピソードはショートストーリーだけを抜粋したもので、本編はもっと長いのです。

先代旧事本記という日本神話に書かれた一節「大国主の国づくり」に出てくる物語で、大国主がまだ大穴牟遅神(オオムナヂノカミ)と名乗っていた頃の話。

大穴牟遅神には八十の神の兄弟(ヤソガミ)がいて、それぞれ因幡の八神上売(ヤガミヒメ)に求婚したいがため、国を大穴牟遅神に譲ってしまいます。 続きを読む 縁結び神社!ウサギを助けた大国主

縁結び神社!ヤガミヒメは誰のお嫁さんになったか?

「稲葉の白兎」の続きです。

縁結びと関係ないじゃないか!と怒る人、そんなに焦るから恋愛成就が程遠いと思ってくださいね。

ちゃんと恋愛成就の話に関係しているところがこの話の面白いところなんですから。

さて、毛をむしられたウサギのところまでは皆さんのご存じの通り。

八十神、物語に欠かせぬなかなかの悪役っぷりを見せています。

その痛み苦しむウサギを見て、大穴牟遅神は適切な処置を教え、ウサギはその教えを守って回復します。

ここまでが童話ですね。 続きを読む 縁結び神社!ヤガミヒメは誰のお嫁さんになったか?

縁結び神社!稲葉の白兎に続く物語

縁結び日本最大のパワースポットである出雲大社に祀られている大国主がなぜ縁結びの神と言われているのかというと、一応、公式には大国主が天照大神(アマテラスオオカミ)に国譲りをした際、「幽れたる神事を治めましょう」と言ったことが由来とされています。

幽(かく)れたる神事、とは目に見えない「縁」を結ぶこと、と出雲大社のホームページには書かれていますが、言われるままにお参りしても建前的には納得しても、なんだか今イチ、ピンと来ません。

それより、その後の大国主の人生(神生、ですね)を見た方が恋愛成就に勇気と知恵を与えてくれるに違いありません。

「稲葉の白兎」の後、なかなか凄まじいものがあるんです。

八十神たちを振って大国主である若き大穴牟遅神の押しかけ女房になった八神上売ですが、嫉妬に狂ったのは八十神。 続きを読む 縁結び神社!稲葉の白兎に続く物語

縁結び神社!スサノオが大国主に与えたのは試練か虐待か

出雲大社に祀られている大国主こと大穴牟遅神は八神上売とめでたく結ばれるものの、嫉妬に狂った八十神に2度も殺され、母親の刺国若比売によって建速須佐之男命のいる根之堅州国に逃げてきたことまでお話しました。

では続編。

大穴牟遅神は根之堅州国で建速須佐之男命の娘、須勢理毘売(スセリヒメ)とお互い、一目惚れの仲になってしまいます。

八神上売はどうしたのかって?

それは後ほど。

とにかく自分の娘と恋仲になってしまった建速須佐之男命は怒り、あらゆる手を使って大穴牟遅神と須勢理毘売の仲を裂こうとします。 続きを読む 縁結び神社!スサノオが大国主に与えたのは試練か虐待か

縁結び神社!スサノオからシコヲと呼ばれた大国主

出雲大社に祀られている大国主こと大穴牟遅神、いくら嫉妬に狂った八十神に追われているからといって八神上売がいるのに須勢理毘売と恋仲になるなんてヒドイ!と思う女性(だけでなく男性も)がいるでしょう。

でも神話の世界ですから。

それに大穴牟遅神、2度も殺されているし、とにかく神様、多くの子孫を残さないといけない理由もあるんだから許してくださいね。

…現代社会の常識から考えるとあまり許してくれそうにもありませんが。

とにかくモテモテの大国主こと大穴牟遅神ですが、けっしてイケメンではありませんでした。

世の男性諸君、喜んでください。 続きを読む 縁結び神社!スサノオからシコヲと呼ばれた大国主

縁結び神社!181柱の子孫を持つ大国主

縁結びの総本山、出雲大社に祀られている大国主はその若き頃から2人の女性神に愛されるというモテ男ぶりを見せていますが、じつはその後も他の女性神を妻に娶り、多くの子孫を残しています。

「古事記」には180柱、「日本書紀」には181柱(神様を数える助数詞は『はしら』と読みます)と書かれており、その妻となった女性神も系図を見る限り6柱もいます。

沼河比売(ヌナカワヒメ)には家の外から求婚の歌を詠んで翌日に二柱は結婚していますし、系図には建速須佐之男命と天照大神の間で交わされた誓約から生まれた多紀毘理売(タギリヒメ)とも結婚、2柱の子孫を残しています。

まー、なんて浮気者なんでしょ!と怒る女性(もちろん男性も)いるでしょうけれど、大国主のように多くの妻を娶ったからこそ日本には八百万の神様がいるわけですね。 続きを読む 縁結び神社!181柱の子孫を持つ大国主

縁結び神社!出雲大社のお守りは縁結びの糸

大国主が祀られている縁結び最強スポットの出雲大社に行ったら、ぜひ縁結びお守りを貰うための寄付を行ってきてくださいね。

錦袋に入れられた一般的なお守りもありますが、人気が高いのは「縁結びの糸」です。

赤と白の糸を何本も撚り合わせて構成されており、これを洋服に縫い合わせたりお財布に入れたり、あるいはスマホのストラップにしたり、とにかく肌身離さず持っていればご利益が期待できるとか。

ミサンガにしたり、5円玉を結んでさらにご縁がありますようにと工夫したり、いろいろ楽しめそうですね。

島根県は遠いからなかなか行けません、という人のために、出雲大社から分霊された出雲大社常陸ではなんとオンラインショッピングで「縁結びの糸」を販売しています。 続きを読む 縁結び神社!出雲大社のお守りは縁結びの糸

縁結び神社!石川県に縁結びの気多大社あり

では、全国各地の大国主を祭っている縁結び神社をご紹介しましょう。

その筆頭はなんといっても石川県にある気多大社。

全面に縁結びを押し出しています。

なかでもすごいのは「神社でかなった恋話(恋愛話)・神社でかなった願い事『70,340』奉納されました」のコーナー。

ここで言うところの奉納とは投稿、という意味ですね。

神社とネットの見事なまでの融合ぶりを見せています。

気多大社のホームページから奉納(投稿)することができますし、過去の投稿(奉納)も閲覧することができます。 続きを読む 縁結び神社!石川県に縁結びの気多大社あり

縁結び神社!ホームページからご祈願も可能な気多大社

縁結びスポットとしては別の意味で出雲大社より強力な神社として有名な気多大社では、毎月の1日に「心むすび祭」を開催しています。

1日の午前8時30分までに来訪すると先着100名まで神楽、祝詞、巫女舞、玉串などが行われる月次祭に参加できるほか、午後4時までに行けば無料占いと無料お祓いまで受けられるという、なかなか他の神社では味わえない体験ができます。

この「心むすび祭」、ローカルの石川テレビをご覧になっている方々はご存じでしょう。

巫女さん3人出てきて絵馬の前で「心むすび祭」とナレーションする、あのCMです。

さらに8月13日と14日の両日は「心むすび大祭」と称し、5人の占い師が無料で「貴方の現在」を占ったり、巫女の衣装を着て流れ出る清らかな水で禊ぎを行ったり、国指定の重要文化財の拝殿で祈願を行えたりします。 続きを読む 縁結び神社!ホームページからご祈願も可能な気多大社

縁結び神社!気多大社には日本で唯一の縁結び専用祈祷所あり

テレビCMからネットの世界まで自由自在に電脳社会を巡る縁結びの神社、気多大社は見た目、結婚相談所のホームページみたいで怪しい部分もありますが、由緒は正しく天平二十年(748年)には万葉集にも登場、越中国の一之宮として存在していました。

近世においては加賀百万石の大名となった前田利家とその妻、まつが参拝した神社としても有名です。

ちなみに祀られている大国主に関しては、須勢理毘売と結婚する際、建速須佐之男命から数々の試練を課せられ、それを乗り越えてむすばれたという、愛する者のためならどんな苦労があっても愛を守り通すロマンスに満ちた姿、と紹介されています。

いや、違っちゃいませんが。

かなり現代風にアレンジしていますよね。 続きを読む 縁結び神社!気多大社には日本で唯一の縁結び専用祈祷所あり

縁結び神社!夫婦神を祀る川越氷川神社

埼玉県川越市にある川越氷川神社も縁結びを全面に押し出している神社ですが、気多大社に比べると、かなり神社寄りのしっとりとした雰囲気に包まれています(気多大社も神社的行事はしっかりこなしていますけれど、やはりやることが派手ですよね)。

川越氷川神社に祀られている神様は大己貴命(オオムラノミコト:大国主のことですね)だけでなく、その義理父にあたる素盞鳴尊(スサノオノミコト:こういう漢字も当てられています)、妻の奇稲田姫命(クシイナダノミコト)、奇稲田姫命の両親である脚摩乳命(アシナヅチノミコト)と手摩乳命(テナヅチノミコト)の五柱で、大国主以外はすべて夫婦神となっていることから縁結びの神社として知られるようになりました。

つまり、ここでは大国主は主役ではなく脇役。

奇稲田姫命と聞いても分かる人は少ないでしょうけれど、ヤマタノオロチの生贄となった最後の娘、と聞けば「あー、なるほど」と思うでしょう。 続きを読む 縁結び神社!夫婦神を祀る川越氷川神社